よんこーざブログ

ほぼ早朝ウォーキングネタ☆

淹れる人 玉露

玉露

緑茶なのですが、

緑茶とは、次元の違う飲み物。

 

コツは、

ぬるいお湯を使う

ということ。

 

と、知ったかぶりをしていますが、

美味しく淹れることは出来ません。

 

もう、20年近く前ですが、

ドライブの途中、

立ち寄ったトイレの前に、

玉露と書いてある幟が

たくさんはためいていました。

 

その旗を辿っていったところ、

玉露専門のお茶屋にたどり着きました。

高そうだなあと、

入口近くで躊躇っていたら。

 

そのお店のおばあさんが

「せっかくだから、一杯、飲んで行きなさい」

と、お茶を出してくれました。

 

白い茶碗に映える、透き通った薄緑。

上品なお出汁のような旨味、

ほのかな甘み。

 

そして、なにより、

まろみ。

とろ〜んとしたコクとでも

表現したら良いのでしょうか?

 

口の中で、

角が立つことがなく、

球体のように滑らか。

まさに『玉』をイメージさせる味。

 

淹れ方を教えてもらい、

一袋、購入して、帰宅しました。

自宅でも試してみましたが、

あの"まろみ"は、再現できませんでした。

 

あの味が忘れられず、

数年後、再び、その店を訪ねました。

 

今度は、中年女性が、店番をしていて、

やはり、試飲の玉露を出してくれましたが。

普通の緑茶のような、苦味のあるお茶でした。

 

「数年前に、ここで、試飲した玉露の美味しさが忘れられず、また、来ました。自宅で、何度か、試しましたが、あの味は、再現できませんでした。」と、伝えたところ。

 

「おかあさんは、もう、年だから、店に出てません。私も、教えてもらったとおりに、淹れてますが、味、違うでしょ?私は、美味しく淹れられないんです。」と、言いました。

 

玉露専門店のおかみさんでさえも、

うまく淹れられない。

なんて、難しいお茶なんでしょう。

 

お茶を人間が淹れるのではなく。

お茶が人間を選ぶのかもしれません。